泌尿器科について詳しくご紹介します
令和5年10月から西濃厚生病院泌尿器科部長に着任しました萩原徳康です。泌尿器科は令和6年4月に医師が着任し、4名体制となります(泌尿器科専門医4人、指導医3人)。
泌尿器科疾患は、癌・前立腺肥大症、神経因性膀胱等の排尿障害・尿失禁・尿路結石症・感染症・性機能障害・男性不妊症・外傷等多岐にわたります。また泌尿器科の特徴は、検査、診断から手術・抗癌剤・分子標的薬投与の治療、そしてその後のフォローまで一貫して当科でほぼ対応します。
午前外来は2診制、午後は特殊外来・検査処置等行っております。毎日手術が可能で、外来・検査・処置・手術に際し、近隣大病院と比較し、早期に対応が可能な状況です。
手術は副腎・腎疾患に対する腹腔鏡下手術、前立腺癌・小径腎細胞癌に対するロボット支援腹腔鏡下手術を導入しており、開腹術はほとんど行われていない状況です。また男性不妊外来を開設しており、無精子症に対する顕微鏡下精巣内精子採取術(Md‐TESE)、男性不妊の原因となりうる顕微鏡下精索静脈瘤手術は、岐阜県内で唯一当科のみが施行しております。今後、より大きな前立腺に手術が可能な経尿道的レーザー前立腺核出術、合併症のため手術リスクが高い患者さんと抗凝固剤中止が不可能な患者さんに対して、より低侵襲な経尿道的水蒸気治療を導入予定です。保存的治療に係わらず、尿道バルン留置継続、自己導尿となっている男性患者さんには、前述の手術で自排尿が可能になる可能性があります。また、内服による症状コントロールが不良・難治性の切迫性尿失禁の患者さんにはボトックスの膀胱壁注入療法を積極的に勧めております。
当科の方針は、近隣大病院より待たせることなく、より早く検査・診断を行い、治療開始を行う事としております。また疼痛が継続している結石や血尿が継続している膀胱癌等の有症状患者には、1〜2週間以内の早期に手術を予定しています。