女性の健康を全般にわたって、サポートします。
当院の婦人科では、外来診療から手術まで婦人科疾患全般の診療にあたります。女性の健康を生涯にわたって、予防の面からも対応して診察します。
婦人科手術については低侵襲手術を積極的に行い、開腹および膣式手術も適宜対応します。安全かつ丁寧な手術を心掛けています。また、外来診療ではピル、ホルモン補充療法から、子宮がん検査、HPVワクチン接種などを行っています。
女性のライフステージ別の健康課題と当院で受けられる治療
外来診療担当表はこちら選ばれる理由
1. 常勤婦人科医師の増員
2024年10月より常勤医師が2名体制に増員になります。診療範囲の拡大が図られることはもちろんのこと、各医師の専門性を活かし診察、検査、治療まで一貫した診療を提供することができます。
2. 他科との連携
当院には外科、麻酔科、泌尿器科など婦人科と関連する科が充実しています。合同手術や緊急時の対応など各科連携して診療にあたることが可能です。
3. 岐阜大学病院産科婦人科との連携
当科では岐阜大学病院産科婦人科と連携しており、双方の病院の特性を活かし、患者さんの状況に応じた最善の診療を提供します。
4. 地域完結型医療
今までは遠方の市中病院ないし大学病院でしか受けられなかった治療が当科でも受けられるようになり、通院の面でも負担を軽減できます。また、手術待機期間の短縮化も図ることができます。
5. アクセスの充実
当科に限らず当院全体に関わることですが、東海環状自動車道(大野神戸IC~山県IC)の開通に伴い、遠方からの当院へのアクセスも良くなります。
対象疾患
手術対象となる疾患
- 子宮筋腫
- 子宮腺筋症
- 子宮内膜症
- 子宮内膜ポリープ
- 子宮内膜増殖症
- 卵巣腫瘍
- 子宮頚部異形成・上皮内癌
- 子宮頚癌
- 子宮体癌
- 卵巣癌
- 子宮脱
- 異所性妊娠
- 当院では主に良性疾患を取り扱いますが、悪性疾患についても適宜対応します。
手術適応があるかどうか、保存的治療も含めそれぞれの患者さんに適した治療を提案します。
外来診療対象となる疾患
- 月経不順
- 月経困難症
- 月経前症候群(PMS)
- 性感染症
- 更年期障害
- 子宮脱
- 膣炎・外陰炎 など
- 定量用ピルやホルモン補充療法などそれぞれの患者さんに適した治療法を提案します。
また、子宮がん検診、HPVワクチン接種も行っています。
治療方針
手術について
当科では婦人科腹腔鏡技術認定医・ロボット操作有資格医師が在籍しており、患者さんへの負担の少ない低侵襲手術を中心に行います。低侵襲手術とは主に内視鏡手術のことを指し、細い内視鏡で体内の映像をモニターに映し、細長い器具を使って行う手術です。腹腔鏡手術、ロボット支援下手術、子宮鏡手術が低侵襲手術に属します。
腹腔鏡手術では4K画像を搭載した内視鏡システムを駆使し、鮮明な画像を見ながら、より充実した腹腔内操作をすることが可能です。
また、当院には手術支援ロボットda Vinci Xi®(Intuitive社)を有しております。ロボット支援下手術では3D次元の高解像度の画質で関節機能のついた鉗子で操作できるのが特徴です。
子宮鏡手術は、レゼクトスコープという内視鏡に電極を装着し子宮内の病変を切除します。適応となる症例は限られますが、経腟的に行う手術でありお腹に創が一切つかないのが特徴です。
①実際に使用する器械
②お腹の創
低侵襲手術の入院期間は、腹腔鏡・ロボット支援下手術では約5日間、子宮鏡手術は約2日間で、入院期間が比較的短いのも特徴的です。
低侵襲手術は身体への負担が少なく長所がたくさんある一方で、巨大な腫瘍に対しては手術操作が難しく安全性に欠ける可能性があったり、一部の悪性腫瘍では術後の再発率を高くしてしまったりする報告もあります。当科には婦人科腫瘍認定医も在籍しておりますので、症例によっては開腹手術を考慮した方がいいか医学的に判断し、適宜対応します。
また、子宮頚部高度異形成に対する子宮頚部円錐切除術、子宮内膜増殖症に対する子宮内膜全面掻爬術、子宮脱に対する膣閉鎖術などの膣式手術も受けられます。
①腹腔鏡手術の特徴
- 利点
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- 創が小さい
- 出血量が少ない
- 入院期間が短い
- 欠点
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- 視覚が狭まる
- 触覚が鉗子越しとなる
②ロボット支援下手術の特徴
- 利点
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- 3次元の高解像度画像を有する
- 自由度の高い多関節鉗子が手振れすることなく使える
- 欠点
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- 触覚がなくなる
③開腹手術の特徴
- 利点
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- 五感を使って手術できる
- 直接病変を目視でき、
きちんと病気を診断できる
- 欠点
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- 創が大きくなる
外来診療について
- 子宮がんの二次検診として、HPV検査、コルポスコピーや組織診を行っています。
- HPVワクチン(シルガード9)の接種を行っています。これにより子宮がんの原因の約90%を防ぐことができます。
- 腫瘍の診断には、経腹・経腟エコーやMRIを使用します。
- 更年期障害には血液検査やホルモン補充療法(HRT)・漢方治療などにより対応しています。
- 月経困難症(生理痛)は低容量ピル(LEP)を使用します。
医師紹介
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医長
竹中 基記
たけなか もとき
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資格等
- 日本産婦人科学会専門医・指導医
- 日本婦人科腫瘍学会専門医
- 日本がん治療認定機構がん治療認定医
- 日本内視鏡外科学会技術認定医
- 日本産婦人科内視鏡学会技術認定医(腹腔鏡)
- ロボット手術操作資格
- 日本がん生殖学会認定ナビゲーター
- 母体保護法指定医
- 医学博士
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医師
古田 典夫
ふるた のりお
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資格等
- 日本産婦人科学会専門医
- 母体保護法指定医
- 臨床研修指導医